日本軍のインテリジェンス なぜ情報が活かされないのか
教科書的には暗号解読能力で負けたとされる、先の大戦。それを覆すような、内容でした。戦争前にソ連参戦により負けることまで、戦前に分析していた旧陸軍情報部、決してその能力は劣るものではなかったようです。では、なぜそれが生かされなかったのでしょうか。
著者は、「情報」と「インテリジェンス」の違いに着目して、議論を展開していきます。
・ただの気圧配置図:大多数の人間にはただの「情報」です。私も、明日が晴れなのか雨なのか、暑いのか寒いのかさっぱりわかりません。これをその道の人が、天気予想とすることで「インテリジェンス」となるわけです。
・決算書の数値:その道のマニアックな人以外は「情報」なのでしょう。いいのか、悪いのか単なる数字の羅列にすぎない。これを経営者にわかるように伝えること、それが「インテリジェンス」であり、経営の羅針盤たるものなのでしょう。
やってみたこと
お客様に提出する決算報告の様式を見直しています。
読書のきっかけ
最近好きな加藤陽子氏の「戦争まで 歴史を決めた交渉と日本の失敗 」で参照されていたので。